サラン

アフガニスタンでは,首都Kabul での電力不足が深刻で,隣国のウズベキスタン(Uzbekistan) およびタジキスタン(Tajikistan) からの電力輸入を緊急案件として,ADB (アジア開発銀行), KfW(ドイツ復興金融公庫)およびインド政府の援助にて,220kV送電線の建設が進められている。この送電線がSalang峠を越えるので,Pul-e-Khumri - Kabul間の工事を受注しているインドのA社の好意により現場を見学する機会を得た。
アフガニスタンの北部と首都であるカブールを結ぶ唯一の道路はサラントンネルで結ばれ,同様に送電線もこのサラン峠を越えるルートが実現可能なルートとして選定された。
工事の責任者によると,標高が3800m の高地であるために,工事が可能なのは7, 8, 9月のみとのこと。標高3,800m と言えば,富士山の頂上よりも高い。

サラン記事一覧

送電線の建設現場へは,安全上の問題より警護なしで行くことはできなかった。ただ,自動小銃を持った警護が一名同行していても安全の保証はないが。それでも,2006年4月から2008年5月の間に,約20回サラン峠を越えることになった。現場訪問は,工事の進捗に併せて行ったため,不定期なものとなったが,サラン峠の季節変化を肌で感じることが出来た。また,プレクムリ(Pul-e-khumri) からカブール(Ka...

アフガニスタンの首都カーブル(Kabul)の北、約100kmに位置し,首都と北部の都市マザリシャリーフ(Mazar-e-Sharif)を結ぶ幹線道路に位置する。数少ない交通路として、古くから往来が活発であったが、ヒンドゥークシュ(Hindu Kush)山脈の険しい地形のため冬期間はもちろん夏期においても車輌の通行は困難であった。(このトンネル以外に車輌の往来した道路に関しての情報は持ち合わせていな...

インドのA社は,1) ADB 案件(Mazar-e-Sharif - Pul-e-Khumri間)および2) インド無償案件 (Pul-e-Khumri- Kabul 間)の220kV 送電線工事を実施している。その2ティームが合同でピクニックへ行くとのことで同行の機会を得た。現地へ持参したのはインドの食事,ビール,ウィスキー。しかし,標高3,600mにおいては,ウィスキーのボトルを開けるものはい...

送電線の建設現場へは,安全上の問題よりいつもAK-47 (カラシニコフ)を携帯した警護が同行していたが,安全であるとの保証はなかった。工事関係者の間で話題になることといえば,1名の警護がついていても武装集団が襲ってきたらどうしようもないと言うこと。武装集団の標的にならないことを祈るばかりで,「運を天に任せる」そのものであった。それでも,2006年4月から2008年5月の間に,往路,復路を含めると2...

トップへ戻る